お針子Cafeへようこそ！チクチクの手芸教室

今日おばあちゃんの命日

父方の祖母

私の最後の肉親のおばあちゃん

上の子がお腹で３ヶ月の時に他界

岡山の山奥で車で３時間かかるしまだ安定期じゃないからと
お葬式に出れなかったから思いが残る

ちゃんとさよならしていないから

今日はおばあちゃんの思い出に浸る

おじいちゃんとお見合いした後倉敷の易の占いをする

「この人とは連れ添って１０年　子供６人　
お姑お舅さんがきついから大変だよ～でも生活は
助けてくれる人がいるから出来る」と診断され

まさにその通りだったと話してくれたおはあちゃん

ハイカラで口が悪くお酒好き

でも迷信深く　戦死したおじいちゃんが枕元に立ち

「お墓を守ってくれ」といわれたからここ残ると決めたらしい

私の名前もおばあちゃんが占いで決めた

髪を伸ばすと

「うっとおしいから切れ！」と言い

シックなワンピースを着てると

「お前には映らん（似合わない）派手な服を着ろ」と言い

アロハ柄の派手なワンピを着ていると
にこにこして

「よう映っとる」と笑った

とても汗かきで片足が悪かった　でも目は生涯よかった

うれしそうに「のど自慢に出ている氷川きよし」を見ていた

（ビバ氷川きよし　どんだけおばあちゃん達がパワーを
もらっているか・・・奇跡の存在だと思う）

私のおばあちゃん２人はとても対照的で

母方のひたすらやさしいおばあちゃん

父方のひたすら厳しいおばあちゃん

孫の中で一番私の兄がかわいいと言ってのけ

子供にも大人にも心をえぐるようなことを平気で言う

でも　嫌いじゃなかった

ちゃんと愛情をもらっていたからだと思う
（裏表のない人やったし言い合いできたしね）

幼いころ私は春夏冬休みのほとんどを田舎で過ごした

田舎帰るとどんなに遅くても起きて待っていてくれた

冷蔵庫にはビンのサイダーをいつも入れてくれていた

夏　午前中は虫取りや川で魚取り

　　お昼から川で泳ぐ

帰れば必ず　とうもろこしかスイカが用意されていて

「食べろ　食べろ」と食べ物が出てくる

今思えばサイコーの夏休み　最高の愛情

おばあちゃんは梅干もつくればこんにゃくも作るし味噌も作る

味噌をなめてみろと言われ「嫌だ！」と逃げたことも

きつくて怖いおばあちゃんが豹変したのが８０の時

結婚して間もない新居におばあちゃんが来た

ドアを開けると毒気が抜けて生きてるだけで最高！って笑顔の
おばあちゃんが立っててびっくりした

「子供でする苦労は苦労じゃないんよ」と笑顔で言った

きつい人やったけど母の事を「自分の娘」と言い

母が子宮筋腫で手術した時

「本当親がまだ生きているんやから世話しないと」とわざわざ
岡山から出てきた

近所の銭湯の薬草湯を気に入って一緒に入った

叔父さんのお葬式で喪服の私をみて

「きれい　きれい　自慢の孫じゃあ」と褒めてくれた

小さい時はいっぱいケンカしたおばあちゃんだけど

今思い出すのは　蔓延の笑顔だ

その片鱗を子供達にみる

似てるなぁと思う

男前好きでおしゃれさん

男前だからと橋龍の後援会にも入ってた
（橋龍が書いたおばあちゃんに宛てた手紙の名前が
間違ってた・・・でも大事に飾っていた）

ど田舎なのに食事に出ると言えばおしゃれをして

「ベルトはどっちがいい？」と聞いてきた

享年８９歳

今はおじいちゃんとおじさんと三人で家族やり直してるのかな

戦争に翻弄され引き裂かれ

暖かい愛情より生きること

家族を８人も抱えて必死に生きてくれてありがとう

そのおかげで私がいます　子供達がいます

今度は戦争もない　おばあちゃんがやりたいことが出来る世界に

生まれておいでよね